台湾の中華航空フラッグキャリアチャイナエアラインが注目されている

出典:WikimediaImages

近年、サービスの向上が世界的に注目されるようになった台湾の航空会社。
台湾資本の会社でまず挙げられるのは、フラッグキャリアでもあるチャイナエアライン(中華航空)です。

1959年に退役軍人により設立された会社です。
この会社は、設立の経緯からも空軍から転籍しパイロットや整備士が多く、民間機との操作の違い等からヒューマンエラーによる事故が多発していました。

そのため、「華航四年大限」と4年毎に事故を起こすとジンクスがあると言われる程で、日本発着便でも事故を起こしています。
しかし、最近では安全対策や乗員の教育に取り組み、安全指数も上がってきています。

安全面で評価の高いエバー航空

チャイナエアラインのライバル会社と言えるのが、エバーです。エバーは、大手海運会社である長栄海運を持つ長栄グループが設立した所です。1989年創立と後発ですが、ライバルのチャイナエアラインが事故を頻発していたのに対して創立以来全く死亡事故を起こしたことがなく安全性の格付けでも毎年上位に入っている所です。

サービス面でもランキング上位に入っています。この会社は、会社として初めてサンリオと提携して機体や機材にハローキティを描く等した「ハローキティジェット」を採用した所としても有名です。

台湾初の民間航空会社トランスアジア航空

この会社は一時期ネットやニュースで話題になったことがあるため、知っている人も多いのではないでしょうか。

トランスアジアは1951年創立の初の民間会社ですが、58年に米国の軍事顧問たちを乗せて馬祖を出発後、消息を絶った藍天鵝墜落事件をきっかけに一旦運航を停止していました。
その後、88年になって国内線での自社便の運航を再開しました。

他の台湾資本の2社よりは運航便が少ないものの、国内線と日本、中国、韓国、香港、パラオ発着の国際便を持っています。
2013年から、傘下に台湾初の格安会社であるVエアーが設立されました。

成田に入れなかった台湾の航空会社

中華の場合、1967年に大阪経由で羽田に乗り入れたのが初めてですが、72年日本と中華人民共和国の国交正常化に伴い台湾(中華民国)と断交したため75年に再開されるまで一旦全ての路線が中止されました。

1978年に成田空港ができ東京発着の国際便は成田へ移転しましたが、中華は羽田に残されました。これには、中華人民共和国側から中華民国の会社を同じ空港に乗り入れさせないようにという「圧力」があったためと言われています。その後できたエバーも成田には入れず、2002年まで羽田発着でした。

さいごに

中華人民共和国の所謂「圧力」は、外国の会社であれど台湾の空港に発着する便にも及びました。日本航空は日中国交回復後もその運航を続けていましたが、日中間の航空協定で中国に乗り入れる会社の台湾への就航が禁じられました。

そのため、協定の乗り入れ禁止項目を避けるために別会社として日本アジア航空を設立し、日本航空の台湾路線としました。

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